「 ドイツ・ベルリンの旅 〜 その2 : ポツダム&強制収容所 〜 」 |
[写真&コメント:管理人] |
現在、ドイツ・ベルリンに1年間の予定で留学中の我が家の長女が8月末に帰国することとなり、折角の機会でもあり
その住まいを訪ねるついでに、ベルリン近辺を歩き回って来ました。航空券だけをネットで手配し、後は娘のアパート
を根城にして、娘達が以前お世話になったブレーメンのホストファミリー宅で1泊させていただくなど、その日暮らしの
気ままな旅を夫婦2人で満喫してきました。
ちょうど3年前に中央ヨーロッパ5ヶ国を旅した時にも駆け足でベルリンを回りましたが、今回はじっくりと色々な所を、
SバーンやUバーンと呼ばれるベルリン市内に張り巡らされた鉄道網に加えて、トラム(路面電車)とバス路線も併用
してのセルフツアーでした。
・撮影日:2007.07.17 〜 07.23 ・CASIO:EXILIM ZOOM/EX-Z3 |
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【 ポツダム 】
《 サンスーシー宮殿 》
ベルリンからSバーンでポツダム中央駅に行き、そこからバスに乗り換えて、約1時間位。
まず訪れたサンスーシー宮殿は、プロイセン王フリードリヒ2世が建てた夏の離宮で、
サンスーシー公園の中にある宮殿の1つ。宮殿前には段々状のブドウ畑が広がる。
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《 ツェツィリエンホーフ宮殿 》
サンスーシー宮殿を後にして再度バスに乗り、途中ブランデンブルク門のあるショッピング街で昼食を摂った後に
向かったのがツェツィリエンホーフ宮殿。バスを降りても一般の住宅街の中で、入り口を見つけるのにちょっと時間が。
この宮殿は、米国、英国、ソ連の3カ国の首脳が集まり、第二次世界大戦の戦後処理と日本の終戦について話し
合われたあのポツダム会談が開かれた場所として有名。(左半分はホテルとして使用されている。)
トルーマン、チャーチル(途中でアトリーに交代)、スターリン等の執務室等、受付で日本語のガイドパンフを貸し出し
てくれたので、詳細がよく理解できた。
(左の写真:左手前側がホテルとして使用中で、右側が宮殿として公開) (右の写真:中庭から望む)
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《 ポツダム市内を走るトラム(路面電車) 》
バスにてツェツィリエンホーフ宮殿から帰る際に
途中下車して、トラムにも乗ってみた。 |
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《 ポツダム駅正面(Sバーン) 》
この手前側ににポツダム各所行きのバスや
トラムの乗り場がたくさんあり、(Hのマーク)
季節柄観光客でいっぱいだった。
(ポツダムの町は見所が点在している) |
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【 ザクセンハウゼン強制収容所 】
ザクセンハウゼン強制収容所はベルリン近郊にあり、第二次世界大戦中はドイツ占領地域の
ナチス強制収容所の指揮本部があった場所。1936年から45年 4月22日の解放まで、ここに
欧州各国から送られてきた戦争捕虜やユダヤ系市民約22万人が収容され、その半数が
殺害されたり、強制労働による過労や病気で死亡したとされる。 |
Sバーンに乗ること約1時間ほどでオラニエンブルグ駅に到着。
駅前からバスで10分程で、石畳の有る閑静な住宅街に到着。
その住宅街の先に場違いな収容所が忽然と現れるというロケ
ーションにまず驚かされ、上記写真の様なモダンな建造物も
出迎えてくれる。(この裏側に事務所棟がある)
その奥を壁沿いに歩いて行くと、右下側写真の様な当時のゲート
に到達。正面奥に見えるのが収容所の入口となる監視塔で、
親衛隊の指揮官室、郵便検閲所、当番兵詰所からな りマシンガン
を持った監視兵がいたそうである。右手奥には博物館も併設。
ここを訪れていた観光客はさすがに日本人は我々夫婦のみ
だったが、多くの観光客に混じって教師に引率されたドイツ人の
中学生、高校生が非常に多く見られた。昔のこととはいえ自国の
歴史を目にした彼らの思いいかばかりだったろう。
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収容所の全景は扇型
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生体実験をやっていた研究棟
軍医の持ち物など、様々な展示品あり
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捕虜収容棟
有名な映画「大脱走」のワンシーンを思わせる佇まいで、
建物の陰からひょっこりとスティーブ・マックイーンが現れそう? |
周囲を取り囲む壁 |
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壁沿いにある監視塔 |
ベルリン市郊外Oranienburg(オラニエンブルグ)駅
DB(ドイツ鉄道)とS(Sバーン)の表示が見える |
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Sバーンの電車
(オラニエンブルグ駅プラットホームにて)
Uバーンの電車
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《 戦争を後世に記憶する施設 》
今回訪れたドイツの強制収容所跡は、いわば敗者でありながらある面では加害者となった側からの戦争を
後世に記憶する代表的な施設であると言える。
他にも私はこれまでにアメリカのスミソニアン博物館であの原爆投下を担ったエラノゲイ号の展示も見たが、
こちらは勝者が戦争を早期に終結させた誇り(or 驕り?)を前面に押し出している印象を受けた。また日本の
広島の原爆資料館のそれは、敗者でありかつ被害者としての圧倒されるばかりの事実を目の前に突きつけ
られたという初めて行った時の記憶がいまだ消え去っていない。
これらのそれぞれ立場の異なる3つの施設のことを、終戦記念日には改めて思い起こした。
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【 1日乗車券 】
(左:ABCゾーン用 / 右:ABゾーン用) |
ベルリン市内の交通手段としては、以下のものがある。
・Sバーン(都市近郊電車)
・Uバーン(地下鉄)
・バス
・トラム(路面電車)
SバーンはDB(ドイツ鉄道)、それ以外のUバーン・バス・トラムなど
の市内交通機関は各市の運営となっているが、切符は全て共通で
運営されており、同じ切符で全ての交通機関が利用でき、大変便利。
左はTageskarteと呼ばれる一日券で、自動券売機で購入して
刻印機に差し込むと日付と時刻が刻印され、これで使用スタートと
なる。(ちなみにドイツでは改札口というものが存在しない!)
ベルリンの場合は、ABCゾーン用とABゾーン用の2種類があり、
それぞれ6.30ユーロと6.10ユーロ。ベルリン市内の主要観光
スポットであればABゾーンで十分だが、ザクセンハウゼン収容所
などベルリン郊外や隣の市であるポツダムなどに足を伸ばす場合は
ABCゾーン用が必要。それにもかかわらずこの価格差にはビックリ!
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[2007.08.11:受付] |